3.11を振り返って

「あの時 最高のリアルが向こうから 会いに来たのは
僕らの 存在はこんなにも 単純だと笑いに来たんだ――」

これは石川智晶さんの「アンインストール」という曲の
冒頭の歌詞なのですが、
去年の3月・4月はこの曲の1番の歌詞が私の頭の中で
ぐるぐるぐるぐると、流れ続けていました(苦笑)
(いい曲なので、もし興味を持たれたら
動画サイトなどで聴かれてみて下さい。
エヴァンゲリオンがお好きな方なんかだと、
絶対気に入られると思います)

私にとって、去年の震災はどうしても
イコール、原発事故、になってしまいます。
地震や津波での被害は――
もちろん亡くなられた人達の命は元には戻らないし、
恐ろしい体験をされた人達の心の傷も、完全には癒えることのない
痛ましい出来事だったのですが――
それでも長い時間があれば、
努力によって少しずつ良い方向へ回復していけるものです。
でも、原発事故で受けた被害は・・・・・
もう、元の状態に戻ることは・・・できないからです。

テレビで、原発に何かあった、と最初に聞いたのが
いつだったのか覚えていないのですが・・・
大変なことになった、と、もうその時点から直感で思いました。
原発に異変があった、と報道されるぐらいですから、
大変な事態になっているのだ、と思ったので。
その時から、(それでもこんなに深刻な事態だとは
まだ思わなかったし、思いたくなかったのですが)
世界は、そして生活はすっかり、変わってしまいました・・・。

「戦時中って、こんな風だったんだろうなぁ・・・」
と思いながら、今までの日々を過ごしてきました。
原発事故の詳細はなかなか明らかにされない、
放射性物質がどの方向に、どのぐらいの規模で、範囲で、
広がっているのか全くわからない。
この事故で、一体どれくらいの健康被害が出るのか、
出ないのか、さっぱりわからない状態がずっと続きました。
ドイツの放射性物質の拡散予測のシミュレーション図を見ていたので、
福島どころか、関東どころか、
京都にいる私も、当然被曝しているんだろうな・・・と思っていました。
(実際は、西日本には大きな被害はなく、後に安堵したのですが)
国は国民の命を、健康を守ってはくれないんだと痛感しました。
(そんなこと、わかっていたはずなのにね・・・)
――で、「アンインストール」の歌詞がぐるぐる、です(苦笑)

起きたことを今更、
「ほらみろっ!!やっぱり原発なんて危険なモノだったじゃないか!!」
と言って、原発推進派の人達をなじりたいわけではありません。
(いや、よくもこんな国にしたな、って言ってやりたいけど(笑))
もうこうなってしまった以上、すべきことは
「今までのやり方は間違っていた」と認め、
放射性物質の拡散を可能な限り抑え、
まき散らされた分はできるだけ回収し、
原発は運転停止、廃炉にして、
できるだけ環境に被害を及ぼさないクリーンなエネルギーへと
すぐさまシフトしていくべきでしょう。
これだけ甚大な被害が出た以上、そうなるものだと思っていました。
今回の震災には意味があったのだ、
日本はこれで、目が覚めて、方向性が変わるのだ・・・
それだけが、変わってしまった世界で
唯一の希望、信じられる明るい未来だったのに・・・・・。

全く変わんねー(^_^;)

相変わらず、ニッポン、終わった状態(苦笑)
いやもちろん、微々たる部分では
変わっているところもあり・・・ますが・・・
ホントに微々、って感じにしか見えません・・・・・。

――なんで原発事故が起こった時点で
日本の経済をストップさせなかったんだろう。
会社も学校も行かなくていい、家に閉じこもっておけ、って
ならなかったんだろう・・・
西からの物流のみにして、東日本からの物流を
ストップさせなかったんだろう・・・と
激しい憤り、疑問を感じ続けていました。
――答えは、簡単なことでした。
経済イコール、日本の命だから。
私から見ると、日本って、
日本に住んでいる一人一人の命や幸せの束にしか見えないんですが、
国を動かす人達や大会社の社長さん達には
そうは見えないみたいです。
まぁ、それはどっちが正しい、というわけではなくて、
物の見方が少し違っている、ってことだけの話なんでしょうけど・・・。
だって、経済が豊かだからこそ、
飢えもせず、病気になってもすぐ医者にかかれるような
生活ができているんですもんね・・・。
だから、経済活動を一方的に否定しているわけでは、
決してないです。

でも、限度ってもんがあるだろ・・・。
やっていいこと、悪いことを自問自答して、
広い世界を思いやり、最前の方法を模索していける能力。
人間が地上の支配者だと言える資格があるとしたら、
その美しい精神、誇りがあるから・・・だと思うのですが。

未だに、苦しい思いは続いたままです。
国が詳細の説明もなく、いろんなものを一方的に、
暴力的な理屈で押しつけようとしてくるので
明るい未来を夢見るどころか、
日々の生活にも全く安心感を抱けません。
私達は国や電力会社が選んだ、誤った選択のために
一方的に被害を被りました。
その上で、原発の電力を使っているお前等も加害者だ、と
言われ続けています。
電気って、タダで使わせてもらっているわけじゃないのに・・・
「原発造っていいですか?」なんて聞かれたことないのに・・・
(そもそも一個人がイヤだって言っても、造るんだよなー)
なんでそんな言われ方しなければならないのか、わからん・・・。

被災地から遠く離れた地に住んでいながら、
なんのいたわりの言葉もかけられず、
原発事故の被災者として苦しんでいる方々が大勢います。
(放射能問題を憂う、全ての方々、です)
――私は敢えて、その人達のことを、思いたい。
その人達の心が癒される日が来ることを、願いたい。
そして、色々なことに思い悩みながらも、何の力もなく、
ぐーたらに過ごしてきた情けない自分自身のことも、
少しだけ、抱きしめてあげたいのです・・・(T_T)



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